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ボートで使う金属部品 アルミ編 [艤装屋.com]

 
 
今回はアルミ材について
 
 
純アルミの物理、機械的性質
 結晶形:f.c.c
 比重:2.7
 融点:660℃
 ヤング率:6970kg/mm2
 強度:7~10kg/mm2(引張強さ)
 比強度(強度/比重)Feに並ぶか、それ以上

アルミニウムの特徴
 ・軽量
 ・高比強度 加工、時効処理により制御
 ・耐食性良好 表面にAl2O2(アルミナ)生成
  陽極酸化により酸化膜
 ・加工性「良」 押し出し、絞り加工
 ・電気、熱伝導性「良」
 ・非磁性
 ・低温での機械的性質「良」
 
  
歴史
 1782年 ラボアジェ、存在を確認
 1807年 分離に成功(電気化学的方法)
 1886年 ホール(米)、エール(仏)電気精錬法を発明
      ※ホール・エール法 アルミナ→金属アルミニウム
 1887年 バイヤー アルミナ製造法発明
      ボーキサイト→アルミナ
 1929年 アルマイト処理発明(日本)
      ※アルマイトはアルミの陽極酸化
 
 
合金系統
 ①純アルミ 1000シリーズ
 ②Al-Cu系 2000シリーズ 高力-ジェラルミン
 ③Al-Mn系 3000シリーズ 耐食
 ④Al-Si系 4000シリーズ 鍛造
 ⑤Al-Mg系 5000シリーズ 耐食
 ⑥Al-Mg-Si系 6000シリーズ 耐食
 ⑦Al-Cu-Mg系 7000シリーズ 高力←超々ジェラルミン
 
 
アルミは分類が複雑でして・・・
 
・展進用アルミニウム合金
・鍛造用アルミニウム合金
 
の2つに大別され、更に
 
・熱処理を施して使用する合金
・熱処理を施さずに使用する合金
 
に分けられる。
 
※今回は展進用のアルミニウム合金についての説明。 
 
 
 
1000系アルミニウム(純アルミニウム系) 非熱処理型合金
A1070/A1050/A1100/A1200

純度99.00%以上のアルミニウム(=純アルミ)
1070は99.7%以上、1050は99.5%以上、A1100は99.0%以上の
アルミである事を示す。
(※例外としてA1200はAl99.0%+Ti0.05%)

不純物は主に鉄とシリコン。
耐食性、加工性、溶接性、電気・熱伝導性に優れるが
強度が低いのが難点。
用途は装飾品、容器、電線など
 
 
2000系合金(Al-Cu系) 熱処理型合金
A2017/A2024/A2011

時効効果により強度改善が可能な高力アルミ合金。
2017はジェラルミン、2024は超ジェラルミンと呼ばれる。
鋼材に匹敵する強度を持つ。
強度向上のためにCuが多く添加されていて、
これが耐食性を落とす要因になっている。
溶接性が他のアルミ合金に比べ劣るため
結合にはリベットやボルトによる接合が一般的。
 

3000系合金(Al-Mn系) 非熱処理型合金
A3003/A3005/A3105

純Alの加工性、耐食性をそのままに、Mnの添加により
強度を改善したもの。
絞り加工性、溶接性が「良」でアルミ缶に用いられている。
 
 
4000系合金(Al-Si系) 非熱処理型合金
A4032/A4043
 
Siの添加で熱による膨張を抑え、耐摩耗性の向上を狙ったもの。
Cu、Ni、Mgなどの添加により耐熱性を向上させる。

低Siは低融点の特徴から溶接材やろう材、
高Siは鍛造性、耐摩耗性「良」の特徴から
鍛造ピストン材として用いられる。
 
 
5000系合金(Al-Mg系) 非熱処理型合金
A5052/A5056/A5083/A5454
 
Mgの添加で強度と耐食性を向上させたもの。
添加量の少ない物は装飾用、多い物は構造材として使用される。
中程度の強度を持つA5052がこの合金としては最も一般的。
A5083はMg含有量が最も多く、強度に優れ、海水にも強く
溶接性も良いため、船舶材料や車両に多く用いられる。
 
 
6000系合金(Al-Mg-Si系) 熱処理型合金
A6061/A6063/A6N01
 
MgとSiが添加され、熱処理による時効効果に寄与する。
強度、耐食性共に良好で、押し出し加工性に優れていて
代表的な構造用材として挙げられる。
いわゆる「アルミサッシ」は6000系が一般的。
 
 
7000系合金(Al-Zn-Mg系) 熱処理型合金
A7072/A7075/A7N01
 
ZnとMgを添加し熱処理を行うとアルミ合金中で最も高強度の合金となる。
最高強度を持つAl-Zn-Mg-Cu系と、Cuを含まないAl-Zn-Mg系に
大別される。
Al-Zn-Mg-Cu系の代表例はA7075で超々ジェラルミンとも呼ばれ、
航空機やスポーツ用品などに使用される。
強度はズバ抜けているが、耐食性に劣る。
ちなみにこの超々ジェラルミンは日本製。
 
 
 
マリングレードアルミ
 
時々目にするこの言葉。
耐食性に優れるって点では5000系(特に5083)か6000系でしょうか。

溶接が必要なTトップとかハンドレールなんかには5000系、
それ以外では6000系って使い分けなんでしょうかね?
 
ちなみにファクトリーゼロのランチャーは6000系を使用しているようです。
HPに6063/6061を使っているとの記載がありました。
 
 
ボート艤装では・・・
5000系か6000系を用いるのがベターでしょう。
DIYであれば入手のしやすさから言うと5000系かな。
 
 
 
 
3回に分けて掲載した「ボートで使う金属部品」については
ひとまず今回のアルミ材で最終とする。
 
筆者の記憶+学生の頃のノート(なぜか材料学のノートだけは
しっかり残していた)を頼りに初歩的なところを書き出したので、
最新事情とは異なる部分があるかもしれないが、まぁそこはご勘弁を。
 
釣りやボートのネタから少し離れた感もあるが、
知識として知っておいて損は無いので、
備忘録的な意味も含め記事にしてみた次第です。
 
 
それでは、また。
   
 
 
 
 

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ayasolo

はじめまして。コメント失礼いたします

艤装など素人の自分ですが、

アルミのお話し“理解半分”で申し訳なくも

楽しく拝見させていただきました

勉強になります。
by ayasolo (2016-01-06 09:08) 

神宮


ayasoloさん

はじめまして、コメントありがとうございます。

ブログ拝見しましたが、「素人」なんてご謙遜。
コンソール仕様素晴らしい出来栄えです。
 
投げで真鯛は凄過ぎです。

勝手気ままに書いてますので、
気が向いたら覗きに来て下さい。
 

by 神宮 (2016-01-06 21:12) 

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